国民的マンガ「サザエさん」が誕生して70周年。それを記念して、作者長谷川町子氏の功績をひもとく巡回展が「松坂屋名古屋店」で5月24日まで開催中です。
当時の貴重な原画が多数展示され、サザエさんを知っている人ならば誰もがワクワクできる内容に。これを機にサザエさんに詳しくなってみてはいかがでしょうか?
目次
女性漫画家のパイオニア長谷川町子
50年にもわたりマンガを描き続けた日本初の女性プロ漫画家
長谷川氏は1920年佐賀県で生まれました。幼少のころは男子とケンカをするくらい“おてんば”だったそうです。父の他界を機に14歳のときに上京。同年“のらくろ”の作者田河水泡氏の元にスケッチを持参し、弟子入りを志願します。
翌年には田河氏に才能を認められデビューを果たし、1946年から『サザエさん』の連載を新聞の4コマ漫画としてスタートしました。途中、打ち切りや体調不良など苦労がありながらも、連載は1974年までつづきました。
1982年には、女性漫画家の第一人者としての功績を称えられ紫綬褒章(しじゅほうしょう)を受賞。1992年に亡くなるまで、晩年は連載漫画こそ発表しませんでしたが、エッセイ風の漫画などを制作し生涯にわたり漫画を描き続けた女性でした。
貴重な原画がズラリ!
記念すべき第1回からサザエさん誕生以前の作品が!
今回の展示会では『サザエさん』の原画をはじめ、デビュー間もないころの作品など貴重な展示を観ることができます。上の作品はいまでは貴重なサザエさんのデビュー作。
こちらは長谷川氏が17歳のときに描いた初の連載作品「チャッピーフーチャン」。雰囲気はどことなくサザエさんっぽいですね。
戦時下に描いた作品や、初公開の原画や掲載紙も展示されています。
サザエさんに比べ、風刺やブラックユーモアが効いた『エプロンおばさん』や『いじわるばあさん』。『いじわるばあさん』は善良なキャラクターを描くのに飽きたころに始めた作品で、“自分の地のままでいいから気楽に描ける”と著書の中で長谷川氏は語っています。今回の個展では今まで知らなかった長谷川氏の一面が発見できそうです。
その他少女時代のスケッチやマンガを描く傍ら制作した絵本などの展示もあり、どっぷり長谷川町子ワールドに浸れそうです。
わたしも“磯野家”“フグ田家”ファミリーの仲間入り
オリジナルグッズも多数、作者がデザインした商品の復刻版も!
個展ではオリジナルグッズも多数販売されています。部屋にあればサザエんさんファミリーと一緒に住むような雰囲気を楽しめそうです。
上の写真はカツオ君の『貯金箱』1,080円(税込み)
その他サザエさんも用意されています。
『Tシャツ(タマ)』XS・S・M・L各2700円(税込み)
Tシャツには可愛らしいタマのプリントが!
『文明堂サザエさん復刻カステラ』864円(税込み)
こちらは、長谷川氏がデザインしたパッケージのカステラ。個展に行った記念に友だちや家族へのお土産にいかがですか?
日本人なら誰もが知っている「サザエさん」。新聞4コマでスタートしたということや、長谷川氏の他の作品についてはあまり知らないという方も多いはず。この展示会に行った後に「サザエさん」を観たら、新たな発見があるかもしれませんよ。
松坂屋名古屋店南館7F 松坂屋美術館
開催期間:4/29(土)〜5/24(水) *会期中無休
開館時間:10:00~19:30 *最終日は18:00閉館(いずれも最終入館は閉館30分前まで)
入館料:一般 前売り700円 当日900円/高・大学生500円 当日700円 中学生以下無料
URL:朝日新聞社「サザエさん生誕70年記念 よりぬき長谷川町子展」 公式サイト
画像引用元:http://www.asahi.com/event/machikoten/