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「(仮称)ノリタケの森プロジェクト」が2021年秋の開業に向けて発進!
名古屋の新たな商業施設が「ノリタケの森」近くで建設開始
名古屋駅から北へ歩いて15分、地下鉄は市営地下鉄東山線「亀島駅」より徒歩5分。名古屋市西区則武新町に「ノリタケの森」という陶磁器に関する複合施設があります。陶業で有名な「株式会社ノリタケカンパニーリミテド」が創立100周年の記念事業として、2001年、本社敷地内にオープンしたものです。
ミュージアム、ギャラリーといった文化施設に加えて、都会でありながら野鳥も訪れる豊かな緑が心地よく、2018年には「市民緑地」に認定されるなど、市民に広く親しまれています。いまや年間約31万人が訪れるという、名古屋の観光スポットです。
そんなノリタケの森近辺に、新たな動きがあります。
4月9日、イオンモールは、ノリタケの森に隣接する約5万7千平方キロメートルの敷地に、事業初となる“オフィス複合型”の商業施設を2021年秋に開業するという「(仮称)ノリタケの森プロジェクト」を発表しました。
活発な開発が進む地域に、新スタイルのイオンモール
建設予定地周辺は、現在、2027年開業予定のリニア中央新幹線に向けて街の開発が進んでおり、今後も大規模な開発が予定されるなど、来街者や人口の増加、企業の拠点集約や移転需要などが見込まれるエリアとなっています。
こうした情勢と「ノリタケの森」という環境をふまえ、イオンモールはこれまでとは異なる新しい商業施設に取り組もうとしています。
それが「働く人と企業を支える、オフィス複合型商業施設」というスタイルです。
働く人々の生活基盤となる商業施設
ターゲットは「オフィスワーカー」や「単身生活者」
イオンモールは従来、AEON、専門店、アミューズメントからなる「郊外型の家族向けエンタテイメントモール」を、日本各地に展開してきました。しかし今回はガラリと方向性を変え、ターゲットは来街者・都市生活者・オフィスワーカーで、開発コンセプトは“コモンベース”。コモン(Common)とは「共通の、共同の、共有の」。ベース(Base)は「基部、底、土台」を意味します。
イオンモールが強みとする「家族向けエンタメ」ではなく、都市部のオフィスワーカーや単身生活者に不足しがちな暮らし機能を充実させ、施設が彼らの「生活基盤」になることを目指す、新しい都市型モール。それが「オフィス複合型商業施設」という、敷地内で施設を商業とオフィス部分とに分ける試みなのです。事業初となる店舗形態は、全国から注目が集まっています。
AEONや飲食店のほか、スポーツジムや美容院なども設置予定
商業施設に入る具体的な店舗情報はまだ公開されていません。しかし、従来どおりAEONや飲食店はもちろん、オフィスで働く人が勤務後に立ち寄れるようにスポーツジムやフィットネススタジオを設けたり、美容院やコインランドリーなどが設置される予定です。
単身生活によく起こるのが、「冷蔵庫の中身がない!」なんてこと。会社終わりにそのままスーパーに寄りたくても、遠かったり、電車やバスをいちいち乗り降りしなければならず、億劫だと思ったことはありませんか?たとえ小さい店が近くにあっても、早い時間に閉まってしまい、結局、今日もコンビニ弁当……。また、通勤に時間が取られて運動の機会が取れず、最近体のたるみが気になる……といった運動不足の悩みも、オフィスワーカーならありがちでしょう。
新しいイオンモールは、そうしたオフィスワーカーの悩みや欲求を解決します。オフィス複合型であれば退社してすぐに買い物をしたり、運動で汗を流したり、スーツやジャケットを洗濯することだって可能。生活にとても便利ですね……!
「ノリタケの森」を活かした景観づくり
赤レンガ建築や巨大煙突が特長のノリタケの森との調和を重視し、オフィス棟は低層に。商業施設とノリタケの森は芝生の庭でつなげ、一体感を演出する仕様です。緑あふれる景観が望めるこだわりの飲食店など時間滞在型施設を導入することで、周辺の生活者はもちろん、観光客、ビジネス来訪者の方々にショートトリップを感じさせる空間が演出されます。
都市の中だからこそ、リフレッシュできる空間はとても貴重ですよね。新たなイオンモールは「ノリタケの森」の心地よさを損なわず、より人々にとって身近なものにしてくれそうです。
「ノリタケの森」を中心に広がる、新たな都市拠点
イオン以外にも、大規模な住宅地が建設予定
100周年記念として敷地内にノリタケの森を作った後、ノリタケ本社工場は2014年に閉鎖、解体撤去工事が行われ、いままで敷地内の工場跡地は更地のままでした。その後、ノリタケは土地をイオンモール、三菱商事、三菱地所レジデンスの3社に売却。『ノリタケの森から広がる上質な潤いのあるまちづくり』というコンセプトの下に、本社工場跡地の再活用が話し合われました。
話し合いで決定したことは、土地を「産業観光・業務地区」、「商業地区」、「住宅地区」の3つに分け、ノリタケの森を継承した“緑豊かで、にぎわいと多様な機能が融合する、新たな都市拠点の形成”を目指すこと。
ノリタケの森は「産業観光・業務地区」、そして2021年秋の開業を予定されたオフィス複合型の商業施設(イオン)は「商業地区」にあたります。
残りの「住宅地区」には、三菱地所レジデンスが総戸数462戸になる4棟のタワーマンションを建設する予定です。ますます人々の「生活基盤」として、新たなイオンは重宝されそうです。
ランチタイムに商業施設の飲食店で、緑あふれるノリタケの森を眺めながらリフレッシュ。同僚と森を散歩しながら、おしゃべりするのもいい気分転換になりそう。会社終わりにはスポーツジムへ。夕食の買い物もバッチリできる。休日は友達を誘って一緒にショッピングをしたり、ついでにノリタケの森を観光したり。
働く人の“ON”も“OFF”もトータルで充実させる、「生活基盤」の新しいイオンモール。2021年秋の開業が楽しみですね!
(仮称)ノリタケの森プロジェクト:店舗名は未公開
所在地:愛知県名古屋市西区則武新町三丁目
敷地面積:約5万7000m2
開店予定日:2021年秋
URL:株式会社ノリタケカンパニーリミテド:計画情報
ノリタケの森公式サイト
画像引用元:https://www.aeonmall.com/files/management_news/1227/pdf.pdf、https://www.noritake.co.jp/news/detail/7/、https://www.noritake.co.jp/mori/