愛知県のさらなる活性化に嬉しさを感じる一方で、「一体どんな施設になるの？」と疑問を抱いているかたも多いのではないでしょうか。そこで、本記事では「ジブリパーク」に関する基本情報に加え、世間の声を参考にした「ジブリパークの未来予想図」も考えてみました！
目次
「ジブリパーク」完成予定は2020年！
愛・地球博記念公園 ©Nyakaman, CC by-sa Nyakaman
自然や森を生かし、トトロの世界観を演出。外国人観光客の大幅な集客も期待される
記念公園は、2005年に開催された「愛・地球博」の会場跡地であり、スタジオジブリの名作『となりのトトロ』で、主人公が暮らす古い家をリアルに再現した「サツキとメイの家」がある場所としても知られています。
今回、この地に「ジブリパーク」建設の話が挙がったのは、“人、生き物、地球に対する愛”をテーマに掲げていた愛知万博の理念とジブリ作品に通じるものがあったから。そう話すのは、愛知県知事を務める大村秀章さん。
大村さんによれば、「ジブリパーク」のファーストステップは、『となりのトトロ』の世界観を現実に落とし込んだ「トトロのふるさと村」（仮称）をつくること。整備を進めるにあたっては、いまある木々を伐採し森を切り開くということはせず、万博とジブリの理念に基づき、自然や森を生かす方向なんだとか。
現時点では具体的な計画は固まっていないものの、自由に入場できる公園の中に、ジブリの施設が点在するというのが大枠のイメージ。これから愛知県とスタジオジブリが徐々に話を進め、2020年初頭の完成を目指すようです。
海外からも絶大な人気を集めているジブリ作品。2020年の東京オリンピックに合わせて「ジプリパーク」がオープンするとなれば、愛知県への外国人観光客の数もぐっと伸びることでしょう。
スタジオジブリのプロデューサー、鈴木敏夫さんは名古屋出身
スタジオジブリのプロデューサー、鈴木敏夫さん ©Eddie Shannon, CC by-sa Eddie Shannon
生まれ故郷、愛知への愛が「ジブリパーク」開設の糸口を作った？
今回、記念公園に「ジブリパーク」を開設する案は、愛知県知事の大村秀章さんとスタジオジブリのプロデューサーを務める鈴木敏夫さんの話し合いによって固まったもの。しかも鈴木さんは愛知県・名古屋市の出身。
スタジオジブリといえば、まっさきに宮崎駿監督の名前を思い浮かべる人が多いと思いますが、これまでの輝かしいジブリ作品の功績は、鈴木さんの存在無くして語ることはできません。
鈴木さんは、1989年にスタジオジブリへ勤めるようになってから、同スタジオが手がける全ての作品のプロデューサーを担当。名作『耳をすませば』や『もののけ姫』では端役として声の出演をし、『ハウルの動く城』では公式ポスターの原画を、『ゲド戦記』では題字を宮崎駿監督の代わりに担当するなど、プロデューサーという枠にはまらない活躍ぶりでも知られています。
また、鈴木さんは、中日ドラゴンズの落合博満さんのファンであり、自身が持つラジオ番組にゲストとして落合さんを招いたこともあるほど。その愛はとどまることを知らず、宮崎駿監督に頼みこんで、落合さんとドラゴンをモチーフにしたキャラクターをデザインしてもらったとか。
それが、後の中日ドラゴンズ公式ファンクラブのマスコットキャラクター、ガブリ。
今回の「ジブリパーク」開設案といい、中日ドラゴンズのガブリといい、鈴木さん自身、上京してからも生まれ故郷である愛知県に深い愛を持っていたということが伝わってきます。
「ジブリパーク」の未来予想図
© 2001 Studio Ghibli・NDDTM
あの名作の世界観が体験したい！「ジブリ愛」が生み出した数多くの妄想
「ジブリパーク」の完成予定は2020年の初頭。「トトロのふるさと村」以外の構想はまだ練られていませんが、ジブリファンからは早くも「こんな施設があれば面白そう！」という声がちらほら聞こえてきます。そこで、今回はそんな世論の意見を参考に、「ジブリパーク」の未来予想図を考えてみました！
①入場ゲートは、『千と千尋の神隠し』に出てくるトンネル
数あるジブリ作品のなかで、歴代興行収入ランキングの1位を飾る『千と千尋の神隠し』。日本だけにとどまらず、海外でも爆発的な人気を誇った同作品において、主人公の千尋が異世界に入り込むきっかけとなったトンネルが、「ジブリパーク」の入場ゲートだったら？と想像を膨らます人が続出しているようです。
© 1988 Studio Ghibli
②子どもから大人まで大人気のアトラクション！「ネコバスコースター」
『となりのトトロ』を見たことがあれば、「ネコバスに乗ってみたい！」と思ったことがある人もいるのではないでしょうか？ネコの毛並みのようにふわふわしたソファに腰をおろすと、驚くほど早いスピードでパーク内を駆け巡る！そんな「ネコバスコースター」ができれば、子どもから大人まで大人気のアトラクションになりそうですよね。
③パーク公式の宿泊施設は「アドリアーナホテル」と「油屋旅館」
もしも、「ジブリパーク」が運営する宿泊施設がパークの近くにできるとすれば？まっさきに聞こえてきたのは、アドリア海を舞台にした作品『紅の豚』にて、主人公ポルコの昔馴染みが営む「ホテル・アドリアーナ」に泊まってみたいという声。
それに次いで、『千と千尋の神隠し』の湯婆婆（ゆばあば）が経営する温泉旅館「油屋」に泊まりたいという意見も多くみられました。「ホテル・アドリアーナ」の窓からきらめく海が一望できたなら、「油屋」の温泉で、映画に出てきたような不思議な生き物たちのモニュメントがあったなら・・・。一度考え出すとイメージがどんどん湧いてきませんか？
© 2004 Studio Ghibli・NDDMT
④パーク内の飲食店では、「ジブリ飯」が食べられる！？
「ジブリパーク」の想像は、パーク内で食べられるフードメニューにも及んでいます。『天空の城ラピュタ』で、パズーとシータが2人で仲良く頬張っている目玉焼きトーストや、『魔女の宅急便』でキキのお客さんである婦人が孫娘のために焼いたニシンとカボチャのパイ、『ハウルの動く城』で火の悪魔カルシファーが焼いて作ったベーコンエッグなど。
ジブリ作品に登場した数々の「ジブリ飯」を再現した料理がパーク内で食べられるならと考えるだけで、わくわくが止まりません！
このほかにも、「ジブリパーク」に関する妄想を膨らませる人は多いようで、Twitterでは「#こんなジブリパークは嫌だ」というタグをつけて、ユニークなイメージを共有することがちょっとした流行にもなっているほどです。
しかし、本記事の冒頭部分でも述べたように、2020年初頭の「ジブリパーク」オープンに向けて新たに木々を伐採し、土地を開拓するということはないそうなので、完成図はテーマパークというイメージから少し離れるかもしれません。
それでも、たくさんの人が「ジブリパーク」の未来予想図を描くということは、それだけ「スタジオジブリ」が周りから愛されている証拠。これからも、さまざまなイメージが飛び交うことで、パーク建設に対する世間のムードもより一層盛り上がるのではないでしょうか。日本はもちろん、世界も注目している「ジブリパーク」。今後の動きからも目が離せません。
愛・地球博記念公園
営業時間（公園）：4月〜10月 8:00〜19:00、11月〜3月 8:00〜18:30 ※公園内の施設ごとに営業時間が異なります
定休日：月曜日（春・夏・冬休み期間中は月曜も利用可）
画像引用元：https://www.aichi-koen.com/moricoro/shisetsu/satsukitomei/,https://ja.wikipedia.org/wiki/愛・地球博記念公園,https://www.flickr.com/photos/ed209uk/202113074/,-http://www.ghibli.jp/works/
