目次
移動販売を経てオープンした隠れ家カフェ「白枦」
扉を開けた先に広がる非日常空間に癒される
名鉄瀬戸線・森下駅から徒歩約5分の場所にある「白枦」は、花屋「花あざみ」の2階にあります。階段を上った先には1輪の花。薄明かりに照らされ、不思議な存在感です。その真隣にある扉をゆっくり開けて入ります。
扉を開くと実家に帰省したときのような温かさを感じ、自然と「ただいま」と言いたくなります。
店内に流れる音楽は店主の良知さんが選曲し、喫茶店をイメージしているそう。せかせかとしてしまいがちな日常を忘れ、ゆっくりとした時の流れに身も心も委ねてみてはいかがでしょうか。
席が限られているため、予約がおすすめ。公式HPから可能です。
昼(11:00-14:00)は11:00のみ、夜(18:00-22:00/L.O.21:00)は18:00-20:00の間のみ予約ができます。おひとりさまも、複数人の場合もぜひ。
きっかけは移動販売中の出合いだった
学生時代に喫茶店で働いた経験がある良知さん。昔からカフェ巡りが好きで、特にコーヒーへの関心度が高かったそうです。
「いつかは喫茶店をやってみたい!」という思いから移動販売を開始。出店を繰り返していると、実店舗の1階にある花屋「花あざみ」と出合います。
「花あざみ」でのイベントをきっかけに誘いを受けて、実店舗のオープンが確定。移動販売ではコーヒー1種類を提供していましたが、実店舗を構えてからはメニューの幅を広げることに。季節の移ろいに合わせて不定期に変わるメニューの数々には、こだわりが詰まっています。
メニューはスタッフ総勢3名で納得がいくまで話し合い、自分たち“らしさ”を大切にしているとのこと。料理以外に、店内の空間や音楽、公式Instagramなど、全てにおいて独自性を感じる同店は魅力の塊です。
ランチコースで素材本来の味わいを楽しむ
1品ごとの丁寧さと繊細な味わいに感動の嵐

手前:柑橘のサラダ香草野菜のゆで鶏、春菊のココナッツソース和え。奥:自家製カンパーニュ
ランチは、「前菜、肉料理(またはパスタ)、パン、珈琲またはお茶(税込1,500円〜)」です。メインが2種類から選ぶことができ、それに応じて値段も異なります。
手前は、自家製のドレッシングやソースでつくったデリの盛り合わせ。あくまでデリが主役で、そこに添えられた調味料は前面に出すぎない絶妙なバランス。フルーティな味わいがアクセントとなっています。
カンパーニュには「田舎」という意味があるように、どこか懐かしさを感じる優しい味わい。コース料理の序盤から余韻に浸り、ゆっくりと味わいます。

カリフラワーのポタージュ
こちらは、無農薬で栽培したカリフラワーと自家製のチーズを添えたポタージュです。
実家が農家のスタッフがいたり、知り合いに農家の方がいたりするため、野菜の仕入れにもこだわりを持っています。白菜を使うとしたら芯まで使うなど、素材そのものの良さを1品のなかで最大限に表現しようと試みる姿勢が素敵です。

まぐろのサルモリッリオ
マグロのステーキに、サルモリッリオというオイル系のソースを絡めています。一見、肉料理にも見える1品。マグロとわかった上で食べても肉料理かと思うくらいのジューシーさに、思わず笑みが溢れます。付け合わせと一緒に食べることで味の変化を楽しむことができますよ。
季節の移ろいを感じるコーヒーたち
コーヒーは自家焙煎の豆を使用しています。都度思い浮かんだ情景や時間にまつわるイメージを味に落とし込み、豆の選択や焙煎も変えるというこだわりには驚きを隠せません。
「朝靄」と「黄昏」の2種類が定番。今回いただいたのは、朝をイメージした「朝靄」です。朝にも飲んでもらえるように工夫が施されており、バランスのとれた味わいです。
不定期に変わるシーズナルのコーヒーにも注目を。
現在は「アイル」という珈琲を提供しています。良知さんの好きな音楽から名付けられたコーヒーで、春をイメージしたものだそう。ピーチの味わいのする爽やかなコーヒーです。気になる方はぜひお試しください。
移りゆく季節を料理で楽しみながら、ゆっくりと流れる時間を過ごすことができる「白枦」。一度足を運べばとっておきの場所になること間違いなしです。
※店舗の詳細情報は、「IDENTITY名古屋」の元記事に記載しております。メニュー・営業時間などは公開時点での情報となりますので、最新の情報は各店舗のHPやSNSにてご確認ください。