2018年6月12日(火)〜17日(日)、服を半分に分解した「半・分解展」が名古屋で開催されます。
分解されているのは現在の服ではなく18〜20世紀のヴィンテージ服で、手に入れるのさえ難しい貴重な服を分解するという、一見珍しい展示。
ヴィンテージや服好きの人は必見! 展示の詳細や込められた想いをご紹介します。
目次
ヴィンテージ服を半分に分解?「半・分解展」とは
フランス革命から第二次世界大戦までの服を分解。体感も可能!
「半・分解展」は、スーツ生誕350周年に合わせた2016年に初めて開催されました。東京・名古屋・京都の3都市で延べ1400人を動員し、人気を博したこの展示。
2016年の展示が好評だったため、今回2度目の開催が決定したのだとか。
展示では、フランス革命から第二次世界大戦(18〜20世紀)までの服が分解されており、見た目だけではなく構造からも服を深く学ぶことができます。
標本の前にはガラスがないため、直接見れるだけでなく手で触れることも可能。さらに、展示する全ての服の「試着サンプル」が用意されているため体感も楽しめます。
分解したパーツから手作業でパターンをつくり縫製された「試着サンプル」は、サイズ展開もあるので、様々な体型の方も体感できます!
まさに、全身で服を学べる展示ではないでしょうか。
モデリスト長谷川彰良(あきら)氏が手がける展示

半・分解展「夜のガイドツアー」の様子
「100年前の感動を100年後に伝えたい」という想い
この展示を手がけるのは、モデリストであり、デザイナーでもある長谷川彰良氏。
モデリストとは、デザイナーと連携しながら、服の型紙から実際のサンプル品作成までの責任を持つ人のこと。今でこそ「ZOZOSUIT」などテクノロジーの力で簡単にサイズの計測ができ、自分に合った服が簡単に仕上がる・届く便利な時代になりましたが、本来服が一着仕上がるには、モデリストやデザイナーの努力が欠かせません。
長谷川彰良氏はメンズ服を専門とし、現役のモデリスト・デザイナーとして活躍する傍ら、「半・分解展」の活動を通じて「100年前の感動を100年後に伝えたい」という想いがあるといいます。
全日程において長谷川彰良氏も常駐しているそうなので、100年以上前から続く服づくりの凄さやそこにかける情熱を、ぜひ直接聞いてみてはいかがでしょうか。
その想いをより多くの人々に伝えるべく、展示期間中は交流イベントも実施されます。
最終日を除いて、毎日18:00〜19:00は長谷川彰良氏ご本人による「夜のガイドツアー」が実施され、18世紀のフランス革命前後の美意識について、構造・技術の観点から実演解説してもらえるのだとか。
加えて最終日には、トークショー「体感するファッション史~半・分解展の現在~」も実施。服飾史家として活躍する中野香織氏をゲストに迎え、服の歴史への理解をより深めることができるでしょう(下記公式サイトより別途予約が必要)。
昔から続く服の構造や歴史を深く知り、表面のみからは見えづらい服づくりの感動に出会うことで、目の前にある服の見方が、少し変わるかもしれませんね。
「半・分解展」
開催期間:2018年6月12日(火)〜17日(日)
開催時間:10:00~19:00 ※最終日17日(日)のみ 17:00終了
展示参加料:一般 2,000円/学生 1,500円(中学生以下/再入場無料)
トークショー「体感するファッション史~半・分解展の現在~」
開催日時:6月17日(日)13:00~14:30 ※受付け開始12:30〜
トークショー聴講料:2,000円
開催場所:ギャラリー矢田
住所:愛知県名古屋市東区大幸南1丁目1-1-10 カルポート東
URL:「半・分解展」公式サイト
画像引用元:https://sites.google.com/view/demi-deconstruction/