名古屋を代表する「食」として地域内外の方から人気を集めている「ひつまぶし」。
名古屋市内にも多くの「ひつまぶし」を提供するお店が見られ、どのお店もランチ時には行列が出来ています。
今回は、熱田にある老舗を紹介させて頂きます。
創業明治6年!「あつた蓬莱軒」
東海道唯一の陸と海の分岐点であり、各地の交通と文化の要所として賑わいを見せていた熱田で、明治6年に創業した「あつた蓬莱軒」。
「ひつまぶし」の名前の由来は、大きなおひつで鰻とごはんをまぜる(まぶす)ところに起因するんだそう。
創業当時、出前の注文が多かった「あつた蓬莱軒」において、出前持ちが空の丼を割って返ることが多く、それを避けるために当時の2代目店主が、木の器を考案し、大きなおひつに数名分の鰻丼を入れて出前するスタイルが確立されました。
鰻を細かく切ってご飯と混ぜて提供することで、鰻だけが先になくなってしまう事態も防ぎ、お客さんからも好評を得たそうです。
現在は、おひつも1人前ずつ提供されており、ゆっくり食べたい方も、がつがつと食べたい方も、それぞれ自分のペースで舌鼓を打てるようになっています。
知ってるようで知らない?ひつまぶしの3段階の食べ方
「ひつまぶし」は、3段階の食べ方がメジャーになっているように思われますが、皆さんご存知でしょうか。
1膳目は、備長炭で焼き上げた鰻と、創業以来140年継ぎ足され続けている秘伝のタレが合わさった、ひつまぶしそのままの味を楽しみます。
2膳目は、卓上に用意されたネギや海苔、わさびといった薬味をかけて味わいます。1膳目の香ばしさは残しつつ、飲み込んだ後は、口のなかにさっぱりとさせてくれます。
3膳目は、だしをかけてお茶漬けに。薬味もお好みでかけて、さらさらと食べていくのがおススメです。
4膳目以降は、1~3膳目の気に入った食べ方で、食べ進めていきます。
おひつにぎっしりと敷き詰められたひつまぶしも、気づけば空に。「また食べに来たい…」と何度も訪れたくなる食後感が「あつた蓬莱軒」の魅力です。
待ち時間には熱田神宮でお散歩を楽しもう!
土日だけでなく、平日にも長蛇の列が出来る「あつた蓬莱軒」。
予約をすると目安となる待ち時間を教えてくれるので、近くにある熱田神宮でのんびりと散策を楽しむことが出来ます。
私が訪れたのは、土曜日の14時前ぐらいでしたが、約1時間の待ち。
ぽかぽか陽気のなか、桜を見ながら、のんびりと境内でお散歩を楽しみました。
老舗の味、老舗の行き届いたおもてなしを感じることの出来る「あつた蓬莱軒」、天候の良い春、熱田神宮と両方楽しめるチャンスに、ぜひ足を運んでみてください。
あつた蓬莱軒 神宮店
営業時間:11:30~14:00,16:30~20:30
火曜定休(祝日は営業)
http://www.houraiken.com/honten/
名古屋市熱田区神宮2丁目10番26号