関谷醸造は創業1864年(元治元年)、自然豊かな愛知県設楽町に本社蔵を構え、伝統の技と革新的な技術を用いた高品質の酒造りを行っています。
その関谷醸造の豊田市黒田町(旧稲武町)にある「ほうらいせん吟醸工房」では、日帰りで酒造り体験を実施しています。今回は、その体験レポートをお届けします。
目次
日本酒造りのいろはを学ぶ!蔵人の豆知識講習
酒造りに必要なもの「設計図をきちんと作ること」
日帰り酒造り体験では、まず蔵人と杜氏から日本酒作りのいろはを学びます。
どんなシチュエーションで飲んでもらうのか?どんな味わいにするのか?その味わいやコンセプトを表現するために、どんな米をどこまで削るか決め、酵母や麹を選び、発酵のさせ方を考え、熟成の程度を決めていくのだそうです。それを杜氏が「設計図をひく」と表現していたのが印象的でした。
今回、仕込んだ日本酒は愛知県新城市にある酒屋「だわり屋(酒のリカプラ新城店)」のオーダーメイド。その年によって、気候や発酵の具合が違うことはもちろん、オーダーメイドのお酒は市販のものに比べ作る量がすくないことから、毎年同じ味を作ることはとても難しいのだそうです。
お酒かおる大人の社会科見学ツアー
丁寧で正確な作業がもとめられる酒造りの工程
酒造りの工程は米を作ることからはじまります。今回は、「洗米・浸漬」「蒸米」「麹米」「酒母」「もろみ」「上槽/酒粕」の6つの工程を見学させていただきました。今回はタイミングよく「上槽」の工程に立ち会うことができ、機械の中から新酒が搾られるところを見ることができました。
自分たちが仕込んだお酒も同じように搾り出されることを想像するとわくわくします。工房内はふんわりと酒のいい香りが漂い、体験後は思わずお土産コーナーで色々手にしてしまうかもしれません。
蒸した酒米の放冷作業、酒づくり体験
熱々の酒米で手のひらがすべすべに!
「杜氏の手は美しい。」のキャッチコピーでおなじみの、蒸し上がったばかりの酒米を手早くかき混ぜて冷ます放冷作業。
酒米は硬めに蒸し上げるため、冷めるとくっついたままになってしまいます。なので熱いうちに手早くかき混ぜて冷ますのですが、この放冷作業も体験できました。
キャッチコピーの通り、作業が終わった後の手のひらはすべすべさらさら。こうやって実際に仕込み体験をした日本酒は、約1ヶ月後に参加者の手元へ発送されます。
他にも、「ほうらいせん吟醸工房」では見学通路からであれば、申し込みなく営業時間内で自由に見学が可能。工房の詳しい案内・試飲も希望される方は1週間以上前までに見学予約が必要です。
もう飲むだけじゃ物足りない、そんな日本酒好きの方はほうらいせん吟醸工房で酒造り体験をしてみてはいかがでしょうか。きっと、飲み慣れたお酒をさらに愛おしく美味しく味わうことができるようになるはずですよ。
ほうらいせん吟醸工房
営業時間:平日10:00~18:00/休日9:30~18:00
(吟醸工房の営業時間は、1月・2月の期間は17時までと変更になります。)
URL:関谷醸造株式会社 公式サイト