岐阜県美濃加茂市の新スポット! 話題の「泊まれる日本茶スタンド」を体験レポート

岐阜県美濃加茂市の新スポット! 話題の「泊まれる日本茶スタンド」を体験レポート

観光 

新設のBBQ場ができ、日本昭和村がリニューアルされ、おしゃれなカフェも増えてきているなど、岐阜の新たなお出かけスポットとして、盛り上がりの兆しを見せている美濃加茂市。そんな美濃加茂市に2019年2月に誕生した複合施設「MINGLE」と日本茶ブランド「美濃加茂茶舗」とのコラボレーションで生まれた、宿泊プランの体験をレポートします!

「泊まれる日本茶スタンド」が誕生

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MINGLEの1階にある日本茶スタンド「美濃加茂茶舗」

美濃太田駅から徒歩5分、商店街の一角にあった空きビルをリノベーションしてつくられた「MINGLE」。一階は、“5000円からお店が出せる”がテーマの飲食出店スペースとなっており、土日祝日の11:00〜16:00は美濃地方の日本茶と器のブランド「美濃加茂茶舗」が営業しています。

同ブランドでは、ペットボトル茶が広く普及している今、大量生産や市場流通にとらわれず、クラフトならではの本質を追求した日本茶を提供。クラフトビールのように多様で個性的な日本茶の世界をさまざまな形で体験、実感することができます。

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「MINGLE」って?多様性を認め、違いを楽しめる拠点

人口5万人以上の都市における外国人比率が、新宿区に次いで全国3番目に多い美濃加茂市。「MINGLE」は、そんな多様性に富む街・美濃加茂で、「違い」を楽しむことができるコンテンツを制作・発信しています。

「美濃加茂茶舗」も、MINGLEが手がけるその一つ。“日本茶や器の違い”を通じて、違うことは楽しくおもしろいものだと実感するきっかけになれば、と考えているそう。“違い”と向き合って楽しむことは、自分と他人の違いをポジティブに捉え、人という多様性を認め合う環境へと発展すると彼らは言います。

MINGLEは「多様性が混ざり合う拠点から第一歩を」をコンセプトに、MINGLEを利用するメンバーと“多様性”を共有することで、自身と他人の違いを正しく理解し、自己実現の創出へとつなげるコミュニティの運営を行なっているとか。

また、お店を出すチャレンジをできる場所も貸し出しているので、気づきから実行までをスムーズに支援し、“違い”を楽しめる多様なコンテンツが生まれるサイクルの実現を目指しているそうです。

今回は、そんな「MINGLE」と「美濃加茂茶舗」とのコラボレーションで生まれた、“違いを楽しめる”宿泊プランを体験してきました!素泊まり一泊一名当たり3,730円〜で利用できます。

宿泊の目玉!「日本茶の飲み比べ体験」

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茶葉の特徴を3つに切り取り、違いを楽しむ体験

宿泊プランでは、追加料金無しでチェックインまたはチェックアウトの際に日本茶の飲み比べ体験を受けることができます。

お茶の飲み比べと言えば、数種類の異なるお茶を飲んで品種を当てる「茶歌舞伎(ちゃかぶき)」が思い浮かびますが、ここで体験できる飲み比べは一味違います。

気になるその内容は、一つの茶葉から、抽出の温度や時間、湯量を変えることで異なる3種の味わいを引き出し、それぞれを飲み比べてみるというもの。「宝瓶(ほうひん)」と呼ばれる茶器が一人につき一つ用意されており、目の前でお茶を淹れていただけます。

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一煎目は茶葉に0度の冷水を少量注ぎ、2〜3分かけてじっくりと抽出します。

一口いただいてみると、茶葉本来のうま味がしっかりと感じられ、まるで出汁を飲んでいるかのよう!出汁と同様にうま味が凝縮されているので、この方法で淹れたお茶をお茶漬けに使うのもおすすめだそうです。低温かつ時間をかけて抽出することで、茶葉に含まれる渋みや苦味成分の抽出を抑えられ、うま味のみが際立つのだとか。

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二煎目は、湯冷ましした70度程度のお湯を注ぎます。一煎目とは違い、うま味に加えて渋みがバランス良く抽出され、茶葉の持つ甘みもほんのりと感じられるまろやかな味わいに。

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三煎目は冷茶でいただきます。100度近い熱湯で淹れたお茶を、氷の入ったグラスに直接注ぎ入れて急冷。熱湯で淹れると渋みがしっかりと前に出て、キリッと引き締まった味わいになりました。

体験で使用した茶葉は、うま味と甘みが特徴の「つゆひかり」。うま味が前面に押し出された一煎目から、切れの良い渋みを感じられる三煎目まで、一つの茶葉でこれだけ印象が変わるなんて、体験するまでは思ってもみませんでした。日頃飲み慣れているはずの日本茶にも、まだまだ知らない楽しみ方がたくさんありそうです。

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三種類のお茶を飲み比べた後に差し出されたのは、体験で使用した茶葉。お箸が添えられていたので、「まさか出涸らしを食べるの!?」と戸惑いながらも、恐る恐る口に運んでみると……。ふんわりと開いた茶葉の優しい香り、そして噛むとじわっと広がる甘み。

茶葉をよく見てみると、茎や葉、葉先とさまざまな部分が入り混じっています。「葉より茎の方が甘みの成分が強いんです」とのお話を伺い、注意して食べ比べてみると、たしかに葉より茎のほうが甘い!淹れ方だけでなく、茶葉の部位による味の違いまで知ることができ、最後の最後まで日本茶をおいしく味わい尽くす体験でした。

3フロアの全貌がついにお披露目!

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2階は美濃加茂の伝統に触れるゲストスペース

宿泊する部屋は、12畳ほどのスペースと、シャワールーム・トイレが付いた、こじんまりとかわいらしい作り。リラックスして過ごすのに不自由のない設備が整っています。

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私が特に気になったのは、美濃焼のアメニティや美濃和紙を使ったインテリア。洗面台には、「美濃加茂茶舗」でも使われている美濃焼のブランド「3rd-ceramics」のマグカップが並びます。

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また、障子には浅葱色が美しい美濃和紙が配されており、現代的なデザインの中に古くから愛される美濃加茂地方の文化が溶け込んだ、どこかほっとする空間となっています。室内は採光が良く、日中や朝方は障子越しの自然光だけで気持ち良く過ごせますよ。

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間接照明として設置されていたのは、彫刻家イサム・ノグチが岐阜提灯からインスピレーションを得た『AKARI』。夜は和紙を透かす柔らかな明かりに癒されながら、ゆったりと落ち着くことができました。

3階は多目的に使えるコワーキングスペース

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3階のコワーキングスペースは、大きな窓からの日差しで明るい印象。宿泊者のリビングスペースとして利用できるほか、会議や個展など様々な用途での利用が想定して貸し出されているそう。今後はギャラリーとして絵画や焼物を展示する予定もあるそうです。簡易キッチンや冷蔵庫も備わっているので、ランチミーティングやワークショップにもおすすめですね。

 

飛騨高山や郡上八幡といった岐阜県内の観光地にも近く、名古屋や岐阜市内からのアクセスも便利な美濃加茂。次のお出かけは美濃加茂で、古き良き文化に触れながら“違い”を楽しむ宿泊体験をしてみる時間を過ごしてはいかがでしょうか。

 


MINGLE

宿泊予約:火曜定休
スペース貸し出し:要連絡
URL:公式Instagram

美濃加茂茶舗
営業時間:土日祝日11:00〜16:00(平日は要予約)
URL:公式HP

住所:岐阜県美濃加茂市太田町2689-14

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