名古屋市の観光スポットで、歴史的建造物でもある名古屋城。大阪城・熊本城と並び日本三名城のひとつで、年間で約174万人が訪れる名古屋市のシンボルです。
ただ名古屋城の天守閣南側にある本丸御殿は、1945年の空襲により天守閣とともに本丸御殿は焼失してしまいました。そんな本丸御殿、実は10年間復元が進められており、2018年6月8日についに完成公開するんです。
今回の公開では、当時の幕府将軍も訪れた場所が見られるとか。その詳細をご紹介いたします!
目次
城主ですら安易に立ち入れなかった!?国宝の本丸御殿

名古屋城の中心部にある本丸御殿が復元完了
本丸御殿は幕府の将軍が上洛時に訪問していた
そもそも、本丸御殿とはどんな建物だったのでしょう?
本丸御殿は「上洛殿」という当時の幕府将軍が上洛する際の専用の建物があり、名古屋城主ですら本丸に入れるのは巡覧のときのみという、とっても特別な建物でした。
特別な建物ということもあり、金箔の屏風や部屋ごとにテーマの異なる襖絵などがあるなど内装はとても豪華。襖絵は日本画史上最大の絵派「狩野派」の絵師たちが手がけているのだとか。
ちなみに、本丸御殿は二条城と並ぶ武家風書院造としても有名でした。
空襲により焼失。後世に伝えるべく復元計画が立てられる
後世に名古屋文化の原点を残すために10年にわたる計画が立てられた
1930年には天守閣と本丸御殿は城郭として国宝第一号に指定。名城として知られていましたが、1945年5月14日の名古屋空襲によって天守閣・本丸御殿を含む大部分が焼失してしまいます。
幸いにも空襲による焼失を避けるために襖絵や天井板などは、別で大切に保管されていました。
そんな本丸御殿を復元し「ものづくりの技、 心、 自然環境の大切さ」を後世に伝えるべく、10年にもわる復元が行われ、いよいよ今年6月に公開となるのです。

第3期である今回は上洛殿などが公開される
今回の復元にはアートディレクターとして、東京スカイツリー下の「すみだ水族館」のロゴも手がけた、廣村デザイン事務所の廣村正彰さんが担当。
これまで2回にわたり本丸御殿の復元公開が行われており、1回目は2013年に玄関や表書院などを復元。2回目は2016年に対面所や上台所などが公開されました。そして、今年2018年の公開では「上洛殿」「湯殿書院」などが公開されるそう。
2018年には名古屋城前に「金シャチ横丁」を開業したり、天守閣の木造復元も進んでいるなど、ますます盛り上がりを見せている名古屋城。今後に目が離せません!
名古屋城
開園時間:9:00~16:30
観覧料:
一般 500円
名古屋市内在住の65歳位以上の方 100円
中学生以下 無料
URL:名古屋城 公式サイト