愛知県と岐阜県に軸足を置き、通称「名鉄」として知られる名古屋鉄道株式会社が、3月29日、名古屋駅地区再開発の全体計画を発表しました。
名古屋と言えば、2017年4月に開業した高さ220メートルを誇る縦に長いビル『JRゲートタワー』がありますが、再開発の目玉となる新ビルは、全長400メートルと、横の長さが特徴です。
リニア中央新幹線が開通する2027年に合わせた完成を目指すとのことで、名古屋駅周辺の盛り上がりがますます期待できそうですね。
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太閤通をまたぐ名古屋鉄道の新ビル
オフィス、商業、ホテル、住居から成る複合施設 現在6つのビルが建つ土地に建設予定
名古屋鉄道が発表した名古屋駅地区再開発の全体計画によると、建設予定の新ビルは全長400メートル、高さは160〜180メートルにのぼるそう。イメージ写真にもある通り、ビルというよりも巨大な壁をほうふつとさせる姿。名古屋にも縦に長いビルは数多くありますが、横に長いビルの建設はこれが初めてです。
この新ビルの建設予定地には、現在、名鉄ビル、名古屋近鉄ビル、名鉄バスターミナルビル、大手町建物名古屋駅前ビル、名鉄レジャックビル、6つのビルが立地。今回の再開発では、これらのビルが統合されるかたちで、新ビルが建設されます。また今回の新ビルは、太閤通という大きな道路をまたぐかたちで立地予定。建物と建物の間、道路の上空をどうやってつなぐのか、建築物としての姿にも注目が集まりますね。
なお工事着手は2022年度、完成は2027年を目指すとのこと。2027年は、リニア中央新幹線が先行開業する年。新ビルの建設とリニア中央新幹線の開業によって、名古屋駅周辺がどんな盛り上がりを見せるのか、今から楽しみですね。
名鉄名古屋駅の面積も2倍に
3つしかなかったホームを増設し、より利便性の高い駅へ
さらに、新ビルの建設とあわせて名鉄名古屋駅の面積も2倍に。現在は3つしかないホームも新たに増設されるとのこと。現在の名古屋駅は3面2線というシンプルな構造ながら、1線で10もの行き先の違う列車が発着するとあって、乗客にとっては混乱を招く原因にもなっていたそう。
しかし、今回の再開発によってホームが増設されれば、列車の行き先に注意を払うことなく、ホームを選ぶだけでスムーズな乗り降りが可能になります。また今回の再開発に合わせて、開閉式のホームドアも設置されるとのことで、利便性だけでなく、安全性にも気を配った整備が行われる予定だそうです。
名古屋の陸の玄関口として、今後ますますの発展を見せそうですね。