尾張徳川家の歴史を現代に伝え、歴史的価値の高い貴重な品が数多く所蔵されている徳川美術館。
そんな徳川美術館で7月15日から開催される特別展『天下人の城』が何やらすごいことになっているらしいので、徳川美術館の担当者さんにお話を聞いてきました。
この記事は名古屋の毎日を変えるTwitterアカウント『おいなごちゃん』こと、『おいでよ名古屋』が寄稿させていただきます!
特別展 天下人の城とは?

唐物茶壺
今回の特別展では、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の三人の天下人の築城と繁栄の歴史を「目に見える形で」展示する事が目的だそう。
天下人の城と銘打っていますが、城ファンだけでなく 全ての歴史ファンに満足いただける内容となっているそうです。
今までの特別展との違いは?

脇差 鯰尾藤四郎
これまでにも全国の美術館で、「城」に焦点をあてた展覧会は数多く開催されました。
しかし、今回の展示では日本最古の江戸城図「江戸始図」が特別公開(7月15日〜8月13日)されるだけでなく、城郭考古学者の千田嘉博氏監修、歴史復元画家の富永商太氏作画の復元イラストも展示。
まさに「天下人の城」の目に見える形での展示が行われます。
今までの展示では、歴史資料だけを見てもふんわりとしか伝わってこなかった当時の姿が、よりわかりやすく展示されるというわけですね!
注目の展示をご紹介

津田遠江長光 国宝
前期と後期合わせて220点を超える名品が揃う天下人の城ですが、なかでも注目度の高い作品をピックアップしてみました。
「江戸始図」(7月15日〜8月13日)
今年2月に話題になった、最古の江戸城図。松江歴史館以外での展示は初で、次に名古屋で見られる機会があるかどうかもわからない貴重な資料です。
「大坂真田丸図」(7月15日〜8月13日)
大人気大河ドラマのモデルにもなった、真田丸跡地の実像を伝える貴重な記録図。
「唐物茶壺-銘-松花」
安土城天守の完成祝いとして信長に贈られた天下の名器。織田信長から豊臣秀吉、そして徳川家康に受け継がれた品で、重要文化財に指定されています。
これらが同時に見られるだけでも凄いことなのですが、今回も刀剣の展示が充実しています。
「脇差-あざ丸」
その昔、色々オカルト的な出来事を経て熱田神宮に奉納された刀。
「脇差-蜘蛛切丸」
織田信長が使っていた刀剣。こちらも普段は熱田神宮に所蔵されています。
「義元左文字」(8月16日〜9月10日)
桶狭間の戦いで織田信長が今川義元を討った時に、戦利品として手に入れた刀(重要文化財)。前述の蜘蛛切丸の隣に展示される予定で、当時の空気感を味わうことができます。ちなみに、同時に展示されるのは史上初とのこと。
「太刀-津田遠江長光」(7月10日〜8月6日)
織田信長が所持していた刀剣で、明智光秀が本能寺の変の際に安土城から奪った。国宝に指定されているそう。
「脇差-鯰尾藤四郎」
織田信長・豊臣秀吉・徳川家康が所有していた刀。ふくらの形が鯰の尾を思わせることから、この名がつきました。大坂夏の陣で一度消失しましたが、家康の命によって脇差として復元されました。
ざっくりと書いてみましたが、やはり実物を見てみないとわからないことも多いかと思います。しかしこれだけの品々が名古屋に集うことはなかなかありません。歴史にそんなに詳しくない私でも行きたくなってくるような内容です!
『天下人の城応援団』とのコラボで、特別展の魅力を発信
そして今回もう一つ徳川美術館有史以来初となる試みがコチラ。
天下人の城応援団という、有志による応援団とのコラボ企画です。
この記事を含め、応援団は天下人の城に関するさまざまな情報を日々公開し、私が伝えきれなかった特別展の魅力をお伝えしています。
これまでの特別展では、ここまで事前に情報が入ってくることはなかったので、今からじっくり検討してみてくださいね。
今までなんとなく徳川美術館に行かなかったあなたも。興味が湧いても勇気が出なかったあなたも。
今回の特別展が、徳川美術館に遊びに行くきっかけになれば幸いです。
徳川美術館 特別展 天下人の城
会期:前期 7月15日〜8月15日/後期 8月16日〜9月10日
URL:徳川美術館 公式サイト
ライター
おいでよ名古屋(@oinagoya)
名古屋を淡々と紹介し続けるTwitterアカウント。
通称:おいなご
ローストビーフが主食。