第2弾となる今回は、「覚王山エリア」をご紹介!名古屋駅から市営地下鉄東山線に乗って15分ほどの場所にあり、落ち着きがありながらも人の温かさを感じられる雰囲気です。覚王山駅から日泰寺へ伸びる商店街には、飲食店や雑貨屋が並び、市内にいながらゆっくりとした時の流れを感じられる穴場スポット。ぜひ足を運んでみてはいかが。
目次
サクッモチッなクロワッサンがついてくる!「ベースコーヒー覚王山」のモーニングでおでかけスタート
覚王山駅すぐ近くの「ベースコーヒー覚王山」へ
覚王山駅4番出口から徒歩約3分ほどの場所にある「ベースコーヒー覚王山」。お店のドアを開けると、コンクリート壁のスタリッシュさに木がベースのインテリアが組み合わされた、クールだけれど温かみのある店内が広がっています。
「ベースコーヒー」は本店を愛知県一宮市に構え、覚王山店舗のほか、栄の御園通りにもお店があります。「ベースコーヒー」では生産者との繋がりに重きが置かれており、世界各国から選りすぐられた豆が使用されていて、「雑味がなく毎日飲めるコーヒー」が追求されています。こだわりが詰まったコーヒーは、深みがあるのに爽やかに飲める、まさに毎日飲みたくなるコーヒーです。
サクッモチッとしたクロワッサン付き!店長おすすめのモーニングで爽快に1日をスタート!

モーニング:「本日のコーヒー(Sサイズ・アイス)(税込528円)」
店内に入ったら席につき、入り口横のカウンターで注文と会計を済ませます。お客さんの多くが注文するのはこちらのモーニング(9:00〜11:00)。ドリンク代のみで焼き立てのクロワッサンと、自家製グラノーラヨーグルトが付いてきます。本日のコーヒーは、その日の気候やおすすめの豆などで決まるそう。
「ベースコーヒー」が目指す「雑味がなく毎日飲めるコーヒー」のとおり、スッキリとした味わいながらも、コーヒーの深く芳ばしい風味を感じられます。クロワッサンは外はパリッと、中はフワッモチッとしていて、生地もよく伸びます。朝から幸せな気分で1日をスタートできそうです!
店内で読める雑誌も!物販もあるので、家でも優雅なコーヒータイムを
店内中央のテーブルの上には、店内で読める雑誌が10冊ほど置いてあります。東海地方のカフェを紹介している雑誌や、スペシャルティコーヒーの文化を伝える雑誌などがあり、カフェやコーヒーを好きな人にとっては、最高のラインナップです。
物販は中央テーブルの上と、入り口横の棚に並べられています。コーヒーバッグや焼き菓子などの飲食物をはじめ、エコバッグやコーヒー器具などの雑貨類もあります。家でも本格的なコーヒーを楽しめますね。
商店街を抜けて、覚王山日泰寺へ
100年以上の歴史を持つ「覚王山日泰寺」
「ベースコーヒー覚王山」をあとにして、覚王山駅から覚王山日泰寺へつづく商店街を歩くこと約10分。大きく立ちそびえる山門が見えてきます。
覚王山日泰寺は100年を超える歴史を持つ寺院です。こちらの特徴は、その成立の過程から、日本で唯一いずれの宗派にも属さない「超宗派」である点です。それゆえ、住職は仏教19宗派の各管長が、3年ごとに交代する輪番制になっています。
また、タイにルーツを持つことから、日本とタイの友好を願い、「日泰(=タイ)寺」と名付けられたそう。
圧巻の佇まいの本堂と五重塔
境内に足を踏み入れ山門をくぐり、まっすぐ伸びた通路を進むと、その先に本堂が姿を表します。「覚王山」と右から左に書かれた本堂では、毎日法要が行われています。
境内にそびえ立つ五重塔は、高さが30メートルほどあるそうです。周りにはベンチがあるため、境内を周りながらときどき座って、ゆっくりとした時の流れを感じてみてください。
境内には100台ほどの駐車スペースがあるため、車でも気軽に訪れられます(縁日である21日は参道が通行止めになるため、公共交通機関でお越しください)。
ランチタイムには、総菜屋さんならではのオムライスを
「SideLish お総菜とカフェのお店」でランチタイム
「覚王山日泰寺」から歩くこと約5分、黒を基調とした外観のお店が見えてきます。こちらは手作りの総菜や和カフェが楽しめる「SideLish(サイドリッシュ)お総菜とカフェのお店」。
店前に置かれた自販機には「TABLE FOR TWO」と書かれています。売り上げの一部が寄付に回される寄付型自動販売機です。お店の人に聞いたところ、愛知県で、そしてロードサイドでの導入は初だそう。寄付を通じて世界で起きている食の不均衡を解消する取り組みに参加できる仕組みです。
店名が書かれたのれんが風になびいて、開放感がありますね。お腹も空いてくるころなので、この辺りでランチをいただきます。
豚の角煮が上に乗ったふわふわ卵の和風オムライス

「豚の角煮オムライス(税込980円)」
こちらはランチメニューの「豚の角煮オムライス(税込980円)」。しっかりと味がしみている豚の角煮が乗っており、和風な見た目のオムライスです。ランチメニューには角煮出汁ベースの野菜スープ付き。
豚の角煮に箸を入れると、香ばしい香りが広がります。力を入れなくてもほろほろと崩れるほど、柔らかい仕上がりです。ふわふわ玉子の下に隠れているのは白ごはんの中には、ひじきが混ぜられています。総菜を得意とする「SideLish」のこだわりが感じられます。

「ほうじ茶(ホット)(ドリンクセット:税込270円、単品440円)」
食事と一緒に頼むドリンクセット、こちらは「ほうじ茶(ホット)(ドリンクセット:税込270円、単品440円)」。「SideLish」ではホットドリンクに限り、提供時のカップをレジ横の棚から自分で選ぶことができます。
花柄で上品なカップや、ブラウンベースで和風のカップなど、10種類ほどのカップが並べられています。カップを選びたいがためにホットドリンクを頼んでしまいそうですね。
「SideLishお総菜とカフェのお店」のYouTubeチャンネルもあり、こちらの動画では店内の紹介がされています。温かみがあり落ち着いた雰囲気を感じられます。
手作り雑貨のお店や工房が集まる隠れ家のような場所「覚王山アパート」へ
「SideLish」を出ると、右手足元に「覚王山アパート」と書かれた看板が。いったい何があるのだろう。矢印の方向にある坂をくだり、最初の曲がり道を右手方向に進みます。角を曲がるとすぐに、白壁の建物が現れます。こちらが「覚王山アパート」です。
2003年に、当時築48年だった木造2階建てアパートを改装して作られた「覚王山アパート」。この建物の中に、手作り雑貨のお店や工房などが集まっています。
門から入って5段ほどの階段を上がると、淡い緑色の扉が目に入ります。こちらが入り口です。扉を開けると小上がりになっていて、まるで誰かの家におじゃまするような雰囲気。
ニットアクセサリーのお店「pinchos」には、可愛いアクセサリーが!
1階にあるニットアクセサリーのお店「pinchos」には、あらゆるシチュエーションに似合いそうな、カラフルで上品なアクセサリーが販売されています。
一番人気があるのはこちらの大振りのピアス・イヤリングです。お店のコンセプトである「アクセサリーから始まる毎日のお洋服選び」のとおり、コーディネートの主役になりそうですね。
pinchosの公式ホームページはこちら
針金一本で作られている針金細工がところせましに
2階にある「針金細工八百魚」では、針金で作られた小物が、お店のスペースいっぱいに並べられています。これら商品のほとんどが、一本の針金で作られているというから驚きです。
針金細工をご紹介。こちらはブランコの置き物です。玄関やリビングに置いたら日常に彩りを添えてくれそうですね。子供達がブランコで遊ぶ姿が想像できて癒されます。
ハンガーやメモ立てに、リクエストで文字を入れてもらうこともできます。自分だけのメモ立てを机におけば、勉強や仕事もはかどりそう。
針金細工八百魚の公式ホームページはこちら
2階奥には、お客さんの要望で増えていったグッズで埋め尽くされる「豆*豆〜いつまでも手芸部〜」
2階奥にあるのは「豆*豆〜いつまでも手芸部~」。ポーチやメモ帳、ブローチやランチョンマットなど、日常に取り入れられるたくさんのグッズで埋め尽くされています。
お店の人に話を聞くと、グッズの大半は、お客さんの要望で増えたものだそう。たとえばお店の看板キャラクターである「へめへめくこちゃん」のグッズたちは、「ポーチが欲しい」や「小銭入れが欲しい」と言った声によって増えていきました。
4色ならんだ女の子のキャラクターが「へめへめくこ」ちゃんです。よく見ると、眉毛・目・鼻・口が、それぞれ平仮名の「へ・め・く・こ」で表現されています。
こちらはひとことメッセージが書ける便箋です。「カクオウザン」の文字や、覚王山にゆかりのあるイラストが描かれているため、お土産に買っていく人も多いのだとか。
豆*豆の公式インスタグラムはこちら
個性豊かなお店が集まった「覚王山アパート」。ここでしか手に入らないオリジナルの商品で溢れる、魅力が詰まった空間です。
手作り食器のお店や、紅茶専門店に立ち寄ろう
ほぼ全ての食器が、お店奥の工房で作られている「歩知歩智」
再度「SideLish」が面する通りに出て散策をしていると、可愛らしい色合いと形をした食器が並ぶお店を発見。商品の製造や販売のほか、陶芸教室も開かれています。「歩知歩智」というお店の名前のとおり、ぼちぼちゆったりとした日々を演出してくれそう。静かにたたずむお店の雰囲気と、可愛らしい食器に誘われるようにして中へ入ります。
店内には、温かみのある色使いがされた食器や、陶器の置物が並べられています。お店の人に話を聞くと、ほぼ全ての商品が、お店奥にある工房で作られているそう。
比較的お手頃な価格で販売されているため、普段使い用にも最適です。お気に入りの食器との出会いがありそうなお店でした。
1978年創業の紅茶専門店「えいこく屋」
1978年創業の紅茶専門店「えいこく屋紅茶店」。定番の商品はもちろん、オリジナルのブレンド紅茶や時期によるおすすめの紅茶を取り扱っており、合計200種類ほどの紅茶が販売されています。
こちらは店前に置かれた棚の様子です。定番のアッサムやアールグレイをはじめ、フレーバーティも充実しています。棚に並べられているホワイトラベル各種は、1箱410円(税込)、3箱で1,080円(税込)とお手頃価格なため、毎日飲むためにまとめて買っていく人も多いのだとか。ティーバックが入っている数は種類によって変わりますが、1箱に24個入っているものが多いです。
店内でも選ぶのに迷うほど、多種多様な種類の紅茶が販売されています。ラインナップは「えいこく屋」オリジナルブレンドの紅茶や、インドやスリランカ、ヨーロッパなど世界各地からの直輸入品ばかり。
一つ一つの紅茶の説明が丁寧にされているため、読みながら吟味するのも楽しいですね。お店の人も皆、丁寧に教えてくれるため、決めきれないときには聞いてみるのも良さそう。
紅茶だけではなく、スパイスやハーブ、レトルトカレーも販売されています。「えいこく屋紅茶店」の左隣では、「えいこく屋」のインドカレー屋さんがあります。現地の料理人によってつくられるカレーは、まろやかで優しい味わいです。こちらで詳しく紹介しているので、気になる方はどうぞ。
紅茶店を出て左に進むと「えいこく屋パーラー」という、ドライフルーツが専門に扱われている店舗があります。「えいこく屋」のインドカレー店、紅茶店、パーラーの中で最も新しい時期にできたお店です。
ドライフルーツ販売がはじまったきっかけは、農家の人たちの悩みを知ったことだそう。フルーツは新鮮さが命なゆえ、どうしても廃棄せざるをえないものが出てしまいます。大切に育てられたフルーツを、無駄なく活用できないかと考えた結果、ドライフルーツにして販売する方法にたどりついたそう。
ドライフルーツは種類ごとのほか、数種類入ったものもあるため、どのフルーツにしようか迷ったときはミックスされたものを選ぶのも良いですね。紅茶と一緒に入れることでフルーティな風味が加わり、普段と一味違った紅茶を楽しめます。「えいこく屋」の紅茶に入れるのはもちろん、手持ちの紅茶へ入れても楽しめます。ぜひ試してみてはいかが。
営業時間:紅茶店・パーラー:10:00〜18:00、インド料理店9:00〜20:00
定休日:月曜日、火曜日
URL:公式ホームページ、公式インスタグラム
住所:愛知県名古屋市千種区山門町2−58
チーズとはちみつ専門店「メルクル」のテラス席でゆっくりと
世界中から選び抜かれたこだわりのチーズたち
淡い赤色の柱と階段が目を引く、チーズとはちみつの専門店「メルクル」。専門店と聞くと、他にはなさそうな商品に出会える予感がして、思わず足を踏み入れます。
店内に入ると、最初に目に入るのは大きなショーケース。世界中を旅して集められた、作り手さんの愛情が伝わるチーズが並べられています。特に人気があるのは「ヴィラ・トゥルフィ」という、トリュフが贅沢に入っているゴーダチーズだそう。そのまま食べても、料理に入れても、トリュフの香りを贅沢に感じられるチーズです。
一つ一つのチーズに名前と特徴が書かれています。どうしても迷って選べないというときは、お店の人に聞いてみてください。特徴をより細かに教えてもらえるため、より好みのものを見つけられること間違いなしです。
ショーケース向かって後ろ側の棚は、瓶入りのはちみつコーナーです。「アカシア」は何にでも合わせやすく、「オレンジ」は爽やかな風味でチーズやデザートにも合います。「ラベンダー」は紅茶やハーブティに添えても楽しめる、すっきりとした甘さが特徴。取材時には合計15種類ほどのバラエティ豊かなラインナップでした。
パンに付けたり、紅茶に添えたり、さまざまな活用方法があるはちみつ。ぜひお気に入りの1品を見つけてみてください。
「メルクル」では、商品購入だけではなく、2階のテラス席で食べることもできるそう。早速、おすすめのチーズを選りすぐった「チーズの盛り合わせ(単品:税込900円、ドリンクと一緒の注文で600円)」と、ドリンクの「はちみつレモン(税込400円)」を注文。会計を済ませたら、2階のテラス席で待ちます。
覚王山の通りを眺めながら、テラス席でいただきます
テラス席には、2人かけのテーブル席が4つあります。日が陰り、そろそろ1日も終わりに近づくころ。落ち着きが増した覚王山の街をぼんやり眺めていると、注文した商品が到着します。

「チーズの盛り合わせ(単品税込900円、ドリンクとセットで税込600円)」「はちみつレモン(税込400円)」
チーズは日によって変わります。取材時は、皿左下のマーブル模様のものから時計周り順に、フランス産青カビタイプの「フルムダンベール」、フランス産白カビタイプの「クロミエ」、北海道産ハードタイプの「さち」です。右下はチーズではなく、いちじくとナッツのおつまみです。
「フルムダンベール」はクセがあると言われる青カビチーズの中でも、比較的食べやすい風味が特徴。「クロミエ」はカマンベールチーズに似ています。ミルクの味わいと、塩気のバランスが良く、滑らかな舌触りです。「さち」はハードタイプとあるように、密度を感じられるチーズです。北海道足寄にある「しあわせチーズ工房」で作られており、コクを感じられる1品です。
いちじくとナッツのおつまみは甘さがあるため、塩気があるチーズを食べる合間に挟むことで、最後まで味を楽しめます。こちらは「ワインによく合うドライフルーツ&ナッツウォルナットインフィグズ」という商品名で販売されています。気になる方はチェックしてみてはいかが。
そろそろ家路に着くころです。最後にもう一度、1階の店内で気になるチーズとはちみつを探してみよう。家で食べながらワインと合わせたり、紅茶と一緒にはちみつを添えたり、いろいろな楽しみ方ができそうです。
営業時間:11:00〜19:00
定休日:月曜日、第1火曜日(祝日と21日にあたる場合は、翌日休み)
URL:公式ホームページ
住所:愛知県名古屋市千種区山門町1-47 大きなねこさんの家1F
覚王山の散策で、1日を満喫して
覚王山の街をめぐる1日、いかがでしたか?古き良き場所やお店と、新しいカフェや雑貨屋が入り混じり、クリエイターも集う覚王山は、人の温かみを感じられる街です。友達や恋人と、家族と、1人でも楽しめます。
毎月21日は、日本仏教の1つである真言宗の開祖である空海の月命日にちなみ、縁日になっています。境内と参道には露天が並び、普段の落ち着いた雰囲気とは一転してにぎわいを見せます。この日に限り、参道は車両通行止めになるため、公共交通機関で来ることをおすすめします。
「One day Full day あいなご」では、名古屋を中心に、順次東海各エリアの1日おでかけコースをご紹介していきます。次のおでかけもお楽しみに。
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